カクゼツ

一般大衆からは隔絶された面倒オタクの独り言。基本的にゲームのことばっかです。

Game of the Year 2019

今年プレイしたゲームの超個人的ランキングです。 あくまで自分が今年プレイしただけでありゲームの発売年は今年に限りません!  

10位 JUDGE EYES:死神の遺言

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プラットフォーム:PS4
ジャンル:アクション / アドベンチャー
評価:9.0/10.0

ピエール瀧逮捕による販売自粛高騰コンボにやられる前に慌てて購入。
正直ナメてました。フツーに面白かった。
ただのヤクザ抗争劇みたいなので終わんじゃないの~とか思ってたら、超シリアスなテーマで想像を遥かに上回るサスペンスが展開されて度肝を抜かれた。
シナリオライターが428にも関わっていた古田剛志ということで多少の期待はしていたけど、まさかここまでとは。
「キムタクが歌舞伎町モデルの町を走り回って大騒ぎ」というある種のギャグ性と、シリアス方面にほぼ全振りのメインストーリーでも何故か妙にバランスが取れていると思わされる辺りにキムタクパワーを感じる。
アクション部分はモノ拾って殴るのが強すぎてやや大味な印象も受けたけど、別にそれでもいいんじゃない?ってなるくらいにはシナリオが良かった。
ピエール瀧の演じる羽村がもめっっっっちゃくちゃ良いキャラクターしてるだけに販売自粛は本当に遺憾…。

後半の展開にツッコミどころがやや多いのと、チャプター名が絶望的にダサいのだけが難。

キムタクを走り回らせてやりたい放題できることで一世を風靡した一作。
アクションが大味だったり、随所でどうにかしてほしかったな~と思う箇所はいくつかありつつも、脚本厨的にはシナリオが非常に面白かったので概ね満足でした。
羽村のキャラモデルが変わってしまったのは本当に残念。

ryu-ga-gotoku.com  

9位 キャサリン・フルボディ

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プラットフォーム:PS4
ジャンル:アクション / パズル
評価:9.0/10.0

名作アクションパズルのリメイク。
PS3版リリース当時あまりにも難しすぎて超イージーモードが追加されたくらい、ストーリーやキャラなどガワの部分とストイックなゲーム性がまるで噛み合っていない。ガワの部分もまともなホラーとかミステリーを期待すると痛い目見るので要注意、しかし中身のアクションパズルがもうアホほど面白いので高評価、という珍しいゲーム。
アクションパズルとしてはますます遊べる追加要素が加わっていてもう言うことなし。ストーリーやキャラについては逆の意味で言うことなしということでスルーしようかと思ったんだけど、そんなガワでも結構好きだったジョニーというある男キャラが追加シナリオで大変解釈の異なる扱いを受けたことに残念ながらキレてしまったので減点です。(これに関してはトンデモながら納得せざるを得ない設定があるのだけどその設定自体が非常にアレという怒り)
公式ツイッターアカウントもライト層に売るためか中身のゲーム性の話はほっとんどせず、やれキャサリンのボイスチェンジ(これも結構思う所があるのだけど割愛)がなんだと実にしょーもない宣伝しかしなかったりで個人的にもう見てらんないとか、とにかく色々言いたくなっちゃって大変取り留めのない感じですが、ここまでに書いたこと全てに目を瞑ってでもアクションパズルオタクにとっては100%「買い」のゲームである、と申し上げておきます。

ゲームの内容は素晴らしいのに広告宣伝のやり方になんだかな~と思わされることがとにかく多かった一作。 まあアクションパズルゲームとしての側面なんて前面に押し出しても全く売れないんでしょうね…。
個人的に気になることは色々ありつつも、アクションパズルとして歴史に刻まれるレベルの名作であることは変わりなし。欲を言えばアクシス・ムンディの次のバベルがあってほしかったな~~。

fullbody.jp  

8位 Forager

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プラットフォーム:Nintendo Switch
ジャンル:アクション / アドベンチャー / シミュレーション / パズル
評価:9.0/10.0

物凄いスピードで素材集め・生産・開拓が進むクラフト系探索アクション。
Stardew Valley、テラリア、マインクラフト、ゼルダの伝説に影響を受けたという話に納得。
クラフトによる拡大再生産の面白さそのものにガッツリフォーカスを当てている感じなので、その辺の効率化に面白みを感じられる人向きに思えた。エンジニア気質のある人は絶対好きなやつ。
逆に「ゲーム全体としての目的は何なのか?」「何のために遊ぶのか?」と考えちゃったり、そういうものが明示的にゲーム側から表明されてほしいと考えてしまう人なんかには向かないと思う。
面白いが飽きも速そうな内容ながら、10時間以上遊べるボリュームやそれなりに遊び応えのあるダンジョン・パズルも用意されていたりしてお値段以上に楽しめた。

忙しい人のためのマインクラフト&Factorioといった趣のインディーゲーム。
素材集めてそれらでモノ作ってまた新しく素材集めて…の繰り返し。
全てを忘れて没頭できるシンプルな面白さが心地よいです。
store.steampowered.com ec.nintendo.com  

7位 Yoku's Island Express

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プラットフォーム:Nintendo Switch
ジャンル:アドベンチャー / パズル / アーケード / アクション
評価:9.0/10.0

いやこれなんで去年のうちに遊んでなかったのか。
カービィのピンボールを始めとして、こういうピンボールに一捻り加えたようなゲームが大変好きなもので…。PS2で出たFLIPNICという非常にマニアックなゲームを愛好していたのだけどそれに近からず遠からず。
ジャンルに記された4種が見事に融合しており、ピンボールメトロイドヴァニアという表現がピッタリの名作だった。
マップでNPCの位置を確認しづらいなど細かい部分に不便さを感じてしまったのもあり、満点はつけられないけどそれでも面白い。

ジャンル的に色々あり過ぎてとっつきづらさが凄いけど、これは本当に面白かった。
球体を移動させるフンコロガシが主人公。2Dのフィールド移動し、アイテムを集め、行ける場所が増えるメトロイドヴァニアでありながら、マップの各所にピンボールギミックがあってそれを解くことで進めていく。
メトロイドヴァニアと称されるジャンルはインディーゲームでは山のようにリリースされている現状、その中でもひときわユニークで他にない輝きがある一作。
ec.nintendo.com  

6位 アナザーエデン

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プラットフォーム:iOS
ジャンル:RPG
評価:9.0/10.0
2017年のリリース当時に1部と外伝1つを遊んだ後ドロップアウトしたのだけどひょんなことから再開。
ものすごい勢いでメインストーリーも外伝も最新まで追いついたけれど、当時と比べ全体的な利便性が向上しているのはもちろん、外伝のクオリティが非常に高くなっていて驚いた。「胡蝶の街と天の揺り籠」「閉ざされた箱庭と蒼穹の叛逆者」「導きの果実と電影の迷い子」「はじまりの騎士と祈りの魔剣」辺りが本当に素晴らしい。
期間限定コンテンツが存在せず、いつ始めても、いつ再開しても必ず同じコンテンツが待っていてくれるという、このご時世のスマホゲーとしては異色の親切設計も好印象。P5Rとのコラボコンテンツ「双魂の絆と虚ろの傀儡子」も世界観を崩さず、且つコラボによる期間限定ガチャも存在せず、一貫した姿勢に感心しきり。
メインストーリー1.5部までは良かったのに2部前編・中編は行きあたりばったりのお使い物語になっている点は残念ではあるが、それ以外の部分については先に述べた外伝を中心とし、隠しボスなどやりこみ要素充分、印象的な音楽多数と、「SFC時代全盛期RPG」が現代技術で蘇り、今なおアップデートされて遊び続けられるゲームと言っても過言ではないと思っています。
another-eden.jp  

5位 ASTRAL CHAIN

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プラットフォーム:Nintendo Switch
ジャンル:アクション
評価:9.5/10.0

久々に「これこれ、こういうのがやりたかったんだよ~」と思える3Dアクションゲーだった。
評価システムのある難易度"拮抗"で遊んだが、様々な技やアクションの使用が加点に繋がるし、ダメージをある程度受けたらもう最高評価取れなくなるようなしんどい仕様がないのは良い。賛否分かれる所ではあるだろうが、個人的には戦法がワンパターン化しないのは楽しい。
「窮地の人類vs未知の侵略者」「キャラは警察・特殊部隊」というハードSFな世界観も好みだし、そのような世界観にきちんと寄り添うように、昨今ありがちな女キャラの露骨な露出なんかが無いのも大変好印象。女性キャラの着用しているホットパンツのシワなどという大変マニアックな部分のディテールに凄まじいこだわりが見られるが、これは桂正和をキャラクターデザインに迎えて作るゲームとしての最大級の敬意だと思う。
後半のシナリオが中盤以前の展開やキャラをあまり活かしきれていない感じがあり、やや好みでない方向に行ってしまったのだけが残念。
その点を除けば音楽や演出も非の打ち所無し。ベヨネッタより初心者に優しめなので、ハードSFな世界観と3Dアクションが好きなら文句無しで買いの一作。

昨年ニーアオートマタを遊んであまりのワンパターンアクションなつまらなさにウンザリした覚えが強すぎたせいか、3Dアクションゲームで「アクション自体が純粋に楽しい」モノを遊んだのは久しぶりな気分でした。
プラチナゲームズには変わらずこういう爽快感と手応えを両立したアクションゲー作りを引き続き頑張ってほしい!

www.nintendo.co.jp  

4位 リングフィットアドベンチャー

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プラットフォーム:Nintendo Switch
ジャンル:フィットネス
評価:9.5/10.0

ゲーマー向け筋トレプログラム。
「運動のやり方をゲーム機がサポートしている」のではなく「ゲームを遊ぶための手段が運動」なので身体を動かすことに全く抵抗が生まれない。ゲーム好き、RPG好きであるほど、極めて自然な形で日常に運動を組み込むことができるはず。
ながらモードの成果をフレンドに贈る操作をもう少しお手軽にできるようになれば完璧だと思う。

ゲーマーの心理を逆手に取った良作フィットネス。
とはいえ結局「このゲーム以上に優先度の高いゲーム」があるとなかなかやらなくなってしまうんですけどね!最近週1程度になってしまっているのでもうちょい頻度を上げていきたい…。
「目的があくまで運動でありゲームがサポートする形」から一歩先へ進めてくれたことを高く評価したいです。

www.nintendo.co.jp  

3位 ケイデンス・オブ・ハイラル: クリプト・オブ・ネクロダンサー feat. ゼルダの伝説

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プラットフォーム:Nintendo Switch
ジャンル:リズムアクション
評価:9.5/10.0

6月:待ちに待ったネクロダンサーとゼルダの伝説のコラボ!!!
ゼルダの伝説としてもネクロダンサーとしても捉えられるというのはハッタリではなかったと言える出来映え。
特にゼルダの伝説として見た際、今までのゼルダはリアルタイムアクションが基本だったが、このゲームを「ノービートモード」で遊ぶとリズムに合わせる必要がなく実質ターンベースで遊べるため、「アクションが苦手な人にも遊んでもらえるいまだかつて無いゼルダの伝説」という捉え方が出来るので、この点は本当に素晴らしい。

ただネクロダンサーとして見ると、システムとして「ちゃんとネクロダンサーしている」とまでは言えるものの、現状では難易度的に物足りなさのほうが遥かに目立ってしまうのが正直な所。一応高難易度のモードやキャラも用意されてはいるのだが…。
スピードランをやるにもマップ構成や入手できる重要アイテムに左右され、アドリブ力よりもいかに手順を効率化・固定化するかという側面が強いので好みが分かれる。おまけにラストダンジョンのバリアスキップも発見され、ゲーム内ランキングについてはもはやそれが前提条件になってしまったのは、個人的にやる気を削がれるには充分な致命傷だった。

過去最高に嬉しいコラボであり出来も悪いわけではないゆえ、このように評する事になったのは心苦しいが、今後のアップデートでネクロダンサーファン向けの洗練されたモードが追加される事に期待したい。

12月:発売当初は"今後のアップデートでネクロダンサーファン向けの洗練されたモードが追加される事に期待したい。"と締めくくったが、半年を経てまさにこれが来たという感じ。
敵キャラであるオクターヴォを操作できる前日譚「オクターヴォオデッセイ」と、ネクロダンサーのようにダンジョンだけを潜る形式の「ダンジョンモード」が追加されたことにより評価見直し。
これまでは「ゼルダの伝説」寄りだったのが、いつの間にやら実績も追加され、今回キャラクターとダンジョンモードが追加されたことにより「ネクロダンサー」寄りの部分が強力に補完された。
ゼルダの伝説好きにも勧められるものであることはもちろん変わらず。ありがとうBrace Yourself Games。

発売当初は微妙な点も目立ったのだけど12月のアップデートで完全に万人に勧められるゲームになりました。
アクションが苦手でも遊べる「ゼルダの伝説」であり、ローグライクに興味はあるが難易度が高すぎるのはちょっと…という人に勧められる「ネクロダンサー」であると言える上、双方の良いところや「らしさ」をしっかり取り入れた出来映えになっています。

www.spike-chunsoft.co.jp  

1位 Baba Is You

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プラットフォーム:Nintendo Switch
ジャンル:パズル
評価:10.0/10.0

ステージごとのルールが「○ IS △」といったシンプルな文法で画面上に存在。ルール自体と関連するオブジェクト動かして条件達成を目指すステージクリア型パズル。
ひたすらに面白い。自由に解けそうな雰囲気を醸し出しているが、実際は自由度が低いステージの方が多く手応え抜群。試行錯誤の末にようやくひらめいた時の爽快感たるや。
去年のYANKAI'S PEAKを遊んで、これより面白いパズルはそうそう出てこないだろ~と思ってたらあっさりすごいのが来た。パズルゲームというジャンルは無限の可能性を秘めているとすら思わされる…。

そして「ステージクリア型パズル」という形さえも利用したメタに近いパズルを攻略することで隠しステージがアンロックされるという仕組みに脱帽。
ステージエディットとコードからの生成機能辺りが今後実装されてくれたら20点つけたいくらいの神ゲーになるな~とか思っていたのだが、前述の隠し要素のおかげでどうでもよくなりました。神ゲー
Nintendo Switch版は現状海外e-shopでしかリリースされていないので注意。
国内e-shopでもめでたく発売されました!

今年もどうしても序列を付けられないものが出てきてしまったので、2本を1位としました。
去年1位としたYANKAI'S PEAKがアブストラクトパズルというジャンルにおいて衝撃を与えてくれたが、Baba Is Youは「ステージクリア型パズルゲーム全般」における革命と言っても過言ではないかと思います。
去年と全く同じことを言いますがパズルゲーム好きならやりましょう。
ちなみにステージエディット機能も2020年に追加されるそうなので、無限に遊べるゲームとなる可能性大です。
store.steampowered.com ec.nintendo.com  

1位 十三機兵防衛圏

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プラットフォーム:PS4
ジャンル:シミュレーションアドベンチャー
評価:10.0/10.0

この言葉はあまり安易に使いたくないのだけど、神ゲーです。
2Dアドベンチャータワーディフェンスリアルタイムストラテジーという異色の組み合わせ。
これに加えて中身はジュブナイル、ロボット、タイムトラベル、etc...と古今東西サブカルチャーにおいてインパクトある要素が盛りだくさんのキメラ。ここまでの書きっぷりではムチャクチャに色んな要素をぶち込んだだけの雑多なクソゲーになりそうだが、何もかもがハイレベルに仕上がっていて驚かされるばかり。
他のすべてのゲームを放ってでも進めたくなるゲームは久しぶりだった!!これを今まで2Dアクションを主戦場にしてきたヴァニラウェアが作ってるのだから本当に恐れ入ります。

このゲームについて語り始めたら5000字オーバーの怪文書が出来上がってしまうこと間違いなしなので自重します。
全てのアドベンチャーゲーム好きがこのゲームを手に取ってくれて、少しでもヴァニラウェアが儲かりますように…。

13sar.jp  

総評

2019年は30程度のゲームを遊びました。昨年の70の半分以下になりましたが、今年は純粋に気になる面白そうと思えるものだけを遊ぶ!と決めていたゆえ量より質を取った形です。(一部ブレイブリーなんとかなどというものを遊んだのは気の迷いでした)
あとはアナザーエデンの再開によって、いくつもゲームを買うよりも満足度の高いRPG体験をさせてもらっている影響も大きい気がします。

インディーゲームのNintendoSwitchへの移植や低価格帯ゲームのリリースは留まるところを知らず、e-shopには毎週ダウンロードゲームが大量にリリースされているのを眺めては、ファミコンのゲームが大量に発売されていた頃を思い出して懐かしくなります。インディーゲームと大型IPのコラボであるケイデンスオブハイラルなど、新たな切り口でのコンテンツ展開に驚かされることもありました。
また、フルプライスゲームでもガッツリ遊べて満足度の高いものもそれなりにあった1年でした。特にJudge Eyes、ASTRAL CHAIN、十三機兵防衛圏は今後も記憶に残り続けていくでしょう。

来年はどうぶつの森ゼノブレイドディフィニティブエディションを楽しみに生き続けます。

過去記事はこちら

■2018年GOTY kakuzetsu.hatenablog.com

■2017年GOTY kakuzetsu.hatenablog.com

■2016年GOTY kakuzetsu.hatenablog.com