カクゼツ

一般大衆からは隔絶された面倒オタクの独り言。基本的にゲームのことばっかです。

Game of the Year 2020

2020年版、プレイしたゲームの超個人的ランキング…を作る予定でしたが、今年は数も少ないのでランキングではなく印象的だったものをテーマ毎に改めて紹介します。  

システム

  • One Step From Eden
    f:id:naopoona:20200331223757j:plain
    プラットフォーム:NintendoSwitch
    ジャンル:ローグライク・デッキビルド・アクション
    評価:9.0/10.0

    端的に言ってしまえば「ロックマンエグゼ × Slay the Spire」です。めちゃくちゃ面白い。初見ではわけもわからずやられるけど繰り返すうちにパターンが見えてきて、徐々に先へと進めるようになるこの感じ、よくできたローグライクゲーの醍醐味ですね。
    まだビルドを調べたりしていないしどんなスペル・レリックがあるのか全貌は見えてないけど、戦術の幅がそこまで広いようには思えないのが難点かもしれない。というかアクションさえ上手ければ初期スペルだけでどうにか出来てしまうかもしれないので、デッキビルド部分が本当にゲームとしてマッチしているのかどうかというのはまだわからない。でも面白い。
    冒頭に書いた2作品どちらかにピンと来て高難易度ゲームが好きなら絶対買いだと思います。

今年ゲームシステム面で最高にクールだったのはこれ。
キャラが増えていくにつれ戦略も増え、デッキビルドシステムはかなりマッチしているように感じた。
デッキビルドローグライクというジャンルのタイトルも増えてきましたが、瞬発的な判断力を求められるアクションが好きな人には圧倒的にこれがオススメ。
www.onestepfromeden.com  

シナリオ

  • Xenoblade Definitive Edition
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    プラットフォーム:NintendoSwitch
    ジャンル:RPG
    評価:10.0/10.0

    ありがとうモノリスソフト
    ゼノブレイド2がnot for meの塊みたいな作品だったのでほんっっっっっとうに心配していたのだけど、全てが杞憂だった。
    原作の弱点だったキャラモデルの刷新、各種UIの改善、クエスト周りの絶望的な不便さがナビ機能により全て解消、レベル調整機能追加、一部楽曲の再録は構成や雰囲気はほぼ変えず音楽的解像度の向上に留まっていたりと、本当に非の打ち所がないリマスタリング。こういうのでいいんだよ!!!
    追加ストーリーがゼノブレイド2みたいなノリになったらモ○リス○フト○破ミッションが始まりかねなかったんですが、ややツッコミどころは残るものの、キャラクターを掘り下げるストーリーをしっかりと描いてくれており胸をなでおろしました。
    Wii版ですら十数年に一作出るか出ないかの名作だったが、それをゆうに超えてきた、まさに「決定版」。
    現時点のJRPGの"頂点"という言葉を差し上げたい。

実質10年前の作品であるこのゲームをシナリオの観点で出すのはやや卑怯な気もしますが、追加シナリオも含めて改めて再評価ということで。
ゼノブレイド2のテイストが追加シナリオにも混ざってきやしないかと心配していたのだけど、杞憂に終わって本当に良かったです…。
2010年に原作発売、2015年に3DS版発売、そして2020年にシステム面含めたリマスターとなる本作発売という流れから、2010年代のJPRGを語る上で欠かせないのは勿論、「リマスター作品」のあり方の基準にまでもなる、歴史に残る作品と言ってよいでしょう。 www.nintendo.co.jp  

BGM

  • ペーパーマリオ オリガミキング
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    プラットフォーム:NintendoSwitch
    ジャンル:RPG
    評価:10.0/10.0

    正直神ゲーって余程の事が無いと言いたくないんですがこれは余程の事です。神ゲー
    マリオストーリー、ペーパーマリオのブラックなテイストを引き継ぎつつ、バトルシステムがほぼパズルゲームというイロモノでありながらも、お約束をしっかり抑えた王道RPGとして完成しています。
    何と言っても特筆すべきはそれを彩るBGMであり、ゲームが進行するにつれて新しい曲が出るわ出るわの総計244曲。正気の沙汰ではございません。
    冒険の区切りとなるエリアが変われば戦闘BGMも変わり、ボス戦の曲もユニークなものだらけ。戦闘中やキノピオタウンの各所でインタラクティブに変化する作りも流石。これまでのマリオシリーズの楽曲のリメイク・リミックスと言えるような曲もいくつも収録されており細かいところまで聴き応えあり。サントラの発売が待ちきれない!!早く出してくれ!!!

BGMだけでなくRPG・パズルの括りでも新作の中では圧倒的だったのがこの一作。
サントラ早く出してくれ…どんなお値段になっても買うから…早く…サントラ……サントラ…出して…
www.nintendo.co.jp

 

Game of the Year

  • CrossCode
    f:id:naopoona:20201228165108j:plain
    プラットフォーム:NintendoSwitch
    ジャンル:アクションRPG
    評価:10.0/10.0

    イース聖剣伝説などを彷彿させる、SFC時代辺りの雰囲気溢れるアクションRPG
    前述2作のようなシステムでのバトルだけでなく、ゼルダの伝説ライクな謎解きパズル要素もあって、双方ともなかなかやり応えがある。そしてバトルとパズルそれぞれ難易度についていけない人向けに「被ダメージ量」「敵の攻撃頻度」「パズルギミックの猶予時間」を調整できるオプション付きなのが凄い。ただパズルギミックはそもそもがそれなりに複雑であり、一定時間内に複数の手順を要求されるものも多いので、猶予時間が増えたところで救済にならず詰んでしまうような人もいるかもしれない。雑魚戦に関しては「敵と連戦し上手く戦い続ける」ことでコンバットランクというものがD,C,B,A,Sと徐々に上昇していき、敵のドロップアイテムにも変化が生じる仕組みが採用されており、雑魚戦が単調でレベル上げだけを目的にやることになりがちなこの手のゲームの欠点を補っている。
    物語はオンラインゲーム「クロスワールド」内で目覚めた記憶のないアバターである主人公レアが、仲間達と共にクロスワールドを攻略しつつ、自身が何者なのかという謎に迫っていくもの。昔ながらのRPGのような「お約束」も多いが決して凡庸ではなく、時に予想を上回る展開も待ち受けており最後まで飽きさせない。
    これが2015年頃からアーリーアクセスが始まり2018年にリリースされたゲームというのはちょっと驚き。随所の文章がローカライズというより「とりあえず翻訳されてるだけ」に等しいのが惜しいところだが、それでも10点付けたくなるくらいには文句無し、同ジャンルにおいて近年稀に見る完成度。ビジュアル面で意図的に古さを出していながらも、システムやUIに不便を感じることはほぼ皆無なつくりなのも素晴らしい。古き良きアクションRPGが好きな人は絶対に遊ぶべき!

年末のセールで購入し遊んだこちらが今年の総合トップでございます。
聖剣伝説シリーズは世界観やシステムが好きでもそのシステムを活かしたゲームバランスに仕上がっているかと言われると疑問が残るし、イースシリーズは世界観がさほど好みではなかったりするし、ゼルダの伝説は総じて好きだけどいつも謎解きが物足りなかったりするし、HyperLightDrifterは世界観と難易度はバッチリだけどストーリーが雰囲気重視でメインのボリュームがちょっと…、といった感じで、どの作品にも好きな所はありつつも「アクションRPGといえば間違いなくコレ」と自分の中で決定づけられる作品があるかと言われると…「重視するものによる」と言わざるを得なかった。
CrossCodeはそのように多角的に批評してもほぼ全ての点で文句無しで、正直こんなアクションRPGが出るのをずっと待っていた、と言っても過言ではないかもしれない。ここからやり込んでいけば、これまで遊んできた同ジャンルのゲームの中でもトップクラスに好きな作品になる予感がしている。
グラフィックもバトルもパズルもストーリーもBGMも成長システムもやり込み要素も、隅から隅まで隙が無い骨太な作品だと思うので、そういうものを求めるゲーマーは是非トライしてみてほしい。強いて言うなら、一般的基準からするとおそらく「難しすぎる」のが難点かもしれない…。

store-jp.nintendo.com store.steampowered.com store.playstation.com www.microsoft.com

 

総評

2020年は30程度のゲームを遊びました。昨年と同程度であり2年以上前と比べると半数以下ですが、純粋に気になる面白そうと思えるものだけを遊ぶ!と決めていたのは昨年と変わらなかったのに加えて、こんなご時世ですが例年以上にボードゲームに熱中していたのがおそらく要因です。
気になるもの・気にならないものを吟味していて思ったのは、自分は3Dアクションやオープンワールドって別にそこまで好きじゃないかもなーということでした。OUTER WILDSは好評は聞きつつも操作性の粗さでリタイアしてしまったし、Ghost of Tsushimaはそもそもあまり「和」の雰囲気が好きじゃないのもあるけども食指が動かなかったし、原神もやってないし、サイバーパンク2077は返金騒動や後述する要素がありつつも結局見送りしたしで、3Dアクションやオープンワールドというジャンル・構造自体は自分の購買意欲に全然直結していない。それゆえに世間の話題作と自分の好むゲームの合致しない割合の高さも顕著な一年だったなーと実感しています。
あとこれはもうライフワークになってしまったので年間通して記事中では全く書いてないですがアナザーエデンは毎日継続しており、櫻田建さんの執筆するシナリオが素晴らしすぎてアップデートのたびに礼拝しています。

今年、特に考えさせられたのは「完成したゲームを発売日に購入して遊ぶ」という体験はもはや古いものとなりつつあり、「未完成のゲームがアップデートされて完成していくこと」すらも楽しめるかどうかを問われる時代に突入しているなということです。Steamのアーリーアクセスのように「そういうものです」と銘打ってやっているならばともかく、メーカー側が正式リリースとしていようがもはや同様と捉えたほうが良いのかもしれないという話。オールドタイプゲーマーからすると「発売時点で100%と言えるようなモノが完成していて、以後アップデートでは付加価値がついてくること」をつい求めてしまいがちですが、もはやコンシューマーゲームも消費者が新しいものを求めるスピード感は凄まじく、それについていくために「70%でいいからとりあえず出す、あとは走りながら直す!」というビジネスになったのかなあ、と。
TwitterジスロマックさんがFF15を楽しんでいるのに対して「アプデ以前は○○が酷かった」などと投げかけている有象無象を目にして、確かに未完成の状態で酷い体験をしたらそう言いたくもなるよな(とはいえ楽しんでる相手にわざわざ面と向かって言うのは馬鹿だろ)と思う一方で、どれだけアップデートで修正・補完された割合が大きかろうが、完成後のものに初めて触れてそれが面白かったなら単純に「面白い体験ができた人」が得なだけなんだよなと思わされたりもしました。そしてそれは2020年に家庭用コンソールに移植されたCrossCodeを遊んだという自身の体験にも、同じことが言えるのかなと。まあ、それゆえにアーリーアクセスにはあまり手を出さなくてもいいかなと考えたり、発売日直後に粗が目立つようなゲームは「様子見」してしまいがちになることに繋がるんですが…。
あとこの理屈ですらも、あつまれどうぶつの森のクソ不便な仕様やUIは全く擁護できないのは本当に笑うしかありませんね。そこら辺は全くアップデートされてないので…。

来年はボードゲーム含めた他コンテンツを放ったらかして熱中できるくらい面白いゲームで遊ぶ機会が増えることを祈る!

過去記事はこちら

■2020年 kakuzetsu.hatenablog.com kakuzetsu.hatenablog.com kakuzetsu.hatenablog.com kakuzetsu.hatenablog.com

■2019年GOTY kakuzetsu.hatenablog.com

■2018年GOTY kakuzetsu.hatenablog.com

■2017年GOTY kakuzetsu.hatenablog.com

■2016年GOTY kakuzetsu.hatenablog.com