カクゼツ

一般大衆からは隔絶された面倒オタクの独り言。基本的にゲームのことばっかです。

ゼルダの伝説 知恵のかりもの

プラットフォーム:Nintendo Switch
ジャンル:アクション
評価:5.0/10.0

 

シリーズの長い歴史の中、ようやくリンクではなくゼルダが主人公になった正真正銘「ゼルダの伝説」。

モノや魔物の力を借りて謎解きしたり代わりに戦わせるというコンセプト、ブレスオブザワイルドやティアーズオブザキングダムを彷彿させるフィールドにおける自由度など前情報は大変面白そうに感じ、2Dゼルダの新たなスタンダードといえる傑作なるか?と期待したものの、残念ながら期待外れ。

かりものシステムは遊びの仕組みとしては面白いのに、それを使ってやらせることがフィールドにおける自由度以外の部分においてあまりにも凡庸と言わざるを得ない。特にダンジョンの手応えの無さが酷すぎる。ゼルダの伝説といえば、ダンジョン内を(時には外をも)歩き回り、ダンジョンの肝となるギミックの理解や進めなくなった時の見落とし探しなどでそこそこ試行錯誤させてくれるのが面白さの肝だと考えているので
「明示されたいくつかの分かれ道を奥まで進みスイッチを押して戻って来るだけ」
「隣接した部屋同士でだいたいの謎解きが小規模に完結しており、ダンジョン全体を跨ぐような大謎がほとんど存在しない」
このような対象年齢を大幅に下げたのかと思うような単純構造ばかりなのは心底耐え難かった。

2Dゼルダが今後このような低難易度で作っていく方針なのだとしたら、おそらくもう買いません。

 

よかった

夢をみる島リメイクをベースにしたグラフィック。
・舞台を神々のトライフォースをベースに拡大しつつ、シリーズに出てくる様々な要素や種族を再解釈、再構成した世界観。
・自由度の高いかりものシステム。
・シリーズのテーマをふんだんに盛り込んだBGM。とあるタイミングでのフィールドBGM変化がえらすぎる。

イマイチ

・前述の通り恐ろしくつまらないダンジョン。シリーズ史上最低まである。
・一部の便利過ぎるかりもののせいで各シーン印象も薄れて逆に狭まるゲーム性。移動まわりはだいたい水で解決した。
・増えるほどにスクロールによる検索と選択に時間がかかり面倒くささが勝っていくかりもの選択のUI。これのせいで「よく使う汎用性高いやつでどうにかしてしまおう」が加速した。
・小規模含めダンジョンでのトリィとの変わり映えしないやり取りのテンポの悪さ。この部分こそスキップさせろと思うのに何故かできない。
・スムージー作りのUI、テンポの悪さ。まとめて作らせてくれ。あと既に作成済のものと同じ結果になるならそれくらい教えてほしい。このUIとテンポで結果だけでなく素材の掛け合わせ網羅までやらせるのはもはや苦行。