カクゼツ

一般大衆からは隔絶された面倒オタクの独り言。基本的にゲームのことばっかです。

パラノマサイト FILE23 本所七不思議

プラットフォーム:Nintendo Switch
ジャンル:アドベンチャー
評価:10.0/10.0

東京都墨田区に伝承される怪談「本所七不思議」を題材にしたホラー・ミステリーアドベンチャー

ホラーは好きではないし、パブリッシャーはスクエニだし、正直まったく期待しておらずスルーの構えだったが、周囲の目利きゲーマーたちの評判が異様に良いのでいそいそとプレー。

ひとつ言えるのは「ゲームでしか体験できないアドベンチャー」としてゴーストトリックにも迫る名作がまたひとつ、この世界に誕生したということ。

Twitterにも書いた評価ポイントを加筆修正してレビューとする。ネタバレありの感想は最下部のfusetterリンク先にて。

 

よかったところ

  • 詳しいことは言わないが、色々な「納得感」がある。
  • 扱っているものは「超常」だが、超常にもルールがあり、それらが物語上で自然に解説されながら進行する。ゆえに「謎だと思っていたものが都合の良い超常だった」など、後出しでごまかされる感じはまったくない。
  • 恐怖演出の湿度と手法が絶妙。当方ジャンプスケア嫌いだが「予告」はあるし、操作でその恐怖とちゃんと向き合わせるからこそ「ゲーム」として成り立っている。「そこに何かがいることがわかっていても見なければいけない恐怖」と「まさかいるとは思わずちょっとだけ驚かされる恐怖」を、360度視点移動システムを存分に活かしてしっかり演出している。
  • 一見ホラーだが大して怖くない。ホラー要素2割、ミステリー5割、異能バトル3割くらい。ジョジョとかHUNTER×HUNTERとか呪術廻戦が好きな人は異能バトルを大いに楽しめるはず。
  • キャラクターの頭が良い。探偵や刑事がいるのにも関わらず「どういうことだ…」となってプレイヤーさん推理をどうぞ!みたいな流れやそれに伴う無駄な時間が無い。容易に推理できる内容をいちいち大げさに扱ったりもったいぶったり、それこそわざわざミニゲームにしたりせず、作中キャラ達にとっても「わかっちゃいたが」「予想はしていたが」程度の扱いでだいたい話が進む。プレイヤー自身の推理を求められる部分もあるが、一部を除いて大体は正解・不正解を問わずサクサク進んでくれる。なのでテンポも非常に良い。
  • つり目美女が多い。えらい。

 

微妙なところ

  • 既読スキップ機能がない。ただ短編ゆえ、そこまで致命的とは思わない。
  • スキップ無しから連鎖して、「探しもの」がやりづらい。ある程度同ジャンルを遊んでいるオタクには一部の大きな探しものの答えが秒で伝わってきたが、人によっては総当りで探すことにもなりかねず、苦行になる可能性もある。
  • 安すぎる。もっと金払わせて。

 

プレーを終えた人だけが読んでよい感想はこちら。

 

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