カクゼツ

一般大衆からは隔絶された面倒オタクの独り言。基本的にゲームのことばっかです。

FINAL FANTASY IV:新生エオルゼア

プラットフォーム:PC
ジャンル:RPG
評価:3.0/10.0

最新コンテンツまで追っているプレイヤーたちが「最初辛いのを乗り切れば良くなるから…!」と危ないドラッグの売人のようなことしか言えなくなっている印象のあるMMORPGの序章。本レビューの対象である新生エオルゼアは、一部機能に制限はかかっているものの、ストーリーに関する部分はすべてフリートライアルとして無料で遊べる。

 

「最後の"十数時間"」だけは、FFシリーズの色んな要素をごった煮にして新しいFFとして再構築したかったんですねうんうん、とはなりました。

ただし「開始から"数十時間"」は、ひたすら移動と無味乾燥な戦闘を繰り返す、何の面白みもない「虚無」としか表現のしようのないお使いクエストが延々と続くのが、本当に終わっている。街が強大な敵の脅威に晒されるさなか、その敵の居場所を知る協力者が何故か"""""各地方の珍味"""""を集めさせて冒険者の力量を見極めようとするトンチキ展開を筆頭に「MMORPGとして一定のボリューム感があるように見せるための尺伸ばし」があまりにも露骨で、もはや溜め息しか出ない薄っぺらストーリーのオンパレード。

主要キャラたちもそんなまったく味のしないクエストに同行・協力するだけなので、魅力が引き立つ場面が皆無。最後の10時間でようやく「あ、そう、君はそういうキャラだったんだね…」と感じる程度の場面が出てくる。遅すぎ。

 

さらに、メインストーリーとジョブクエストをこなしてるだけではメインストーリーを進めるための要求レベルが終盤で満たせなくなる。先々のメインストーリーが目当てだからと、経験値をそこそこ貰える収集要素やコンテンツ周回機能のことをまったく把握せずに進めた結果、レベル47あたりから50万近くの経験値稼ぎをさせられる羽目になりました。いったい何を遊ばされているのでしょうか?

幸いにも自分には先達のお友達がいるので彼らに助けてもらい数時間で稼げたものの、ソロでこなすのは間違いなく苦行でしょう。

 

一方で、以前まではプレイヤーが4人揃わなければ突入できなかった進行上必須の攻略要素が、NPCを連れてソロでも攻略できるようになったり、あるいはソロイベントへ差し替えられたりと、新規参入者への障壁となる要素に対して今でも着実に手が入り続けてはいる模様。

ソロイベントは全体的に敵のHPが無駄に多く、大して面白みのない繰り返し作業を長々とやらされるため、一度即死して再挑戦時に難易度をVERY EASYに下げることを推奨する。自身のHP・攻撃力などに補正がかかるだけで敵の行動などに何も変化はない。正直VERY EASYがゲーム全体のテンポとしては丁度よい。NPCとのダンジョン攻略については、熟練プレイヤーと攻略する場合はただ付いていくだけの作業になりがちなところを、比較的まともに遊べる良い仕様だと感じた。

 

この先に多くの人々が絶賛するようなストーリーが待ち構えているらしいことにはもちろん期待したいのだが、数十時間に及ぶ「正直ゲームとすら言い難い苦行」を人に勧めることは、今の自分にはできない。

 

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