カクゼツ

一般大衆からは隔絶された面倒オタクの独り言。基本的にゲームのことばっかです。

今更ながらブレイブリーデフォルトを買いました

ブレイブリーデフォルト フォーザ・シークウェル|SQUARE ENIX

 

完全版というには、続編の新システムが搭載され、 廉価版というには、細部にわたる品質向上が施され 続編の体験版というには、前作の全てが楽しめる。

完全版、廉価版、続編体験版 3つの側面をもつ新しい作品。

そして、そのすべては For the Sequel=”続編のため”に-。

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BRAVELY DEFAULT FLYING FAIRY」 Nintendo e-shopにてなんと体験版を5回も配信し、 ユーザーの意見をしっかり取り入れて作っていく事を明言していたという RPGどころかゲーム制作においてあまり前例のない手法を採用しつつ開発されたスクウェアエニックスRPGです。

注目してはいたものの、体験版配信時点で ・ターンを蓄積・放出するゲームなのでそれに伴い時間も多く要するが戦闘スピードが絶望的に遅い ・キモとなるターンの蓄積・放出がワンボタンで行えず、いちいちカーソルを動かしての選択が必要となる ・「十字キー左でキャンセル、右で決定」という、ファイナルファンタジーシリーズを遊んできた人にとっては「魔法の全体化」のつもりが決定やキャンセルになるような扱いづらすぎる余計なキー設定

などなど、RPGのキモとなる戦闘・操作の快適性が著しく低いと判断し自分は買わないことを決断。 Sound HorizonのRevoによるサウンドは楽しみでしたが、ゲームとして楽しめそうかどうかが第一であり二の次でした。

 

その後、2013年12月5日、「完全版・廉価版・続編体験版」を謳うBRAVELY DEFAULT For the Sequelが発売。

なんか色々改善されたようですが、「こんなことも出来なかったのかよ!!」とツッコミ入れたくなるものがいくつかありますね。

21.装備画面で素早さなどの基本パラメータの変化も確認できるようにする。 22.装備画面で装備品の適性を確認できるようにする。

こんなのや

34.ジョブ選択時のアビリティリストでアビリティの内容を確認できるようにする。 35.アビリティの説明が短いため、わかりにくいものがある。 36.普段は20文字程度の説明で、詳しく見たい時は何らかの操作で詳細な説明を見られるようにする。

こんなのまで。 とてもじゃないが老舗のRPG製作会社が作ったとは思えない…。

61.行動を選択する際に、使用する条件を満たしていない行動でも選択できるようにする。 62.実際に発動するかどうかは、行動順が回ってきた際の条件判定による。

中でも驚きを隠せなかったのがコレ。 RPGには「死んだ仲間を復活させるも回復させる前に敵に割り込まれどつかれてまた死亡、アイテム・MP・ターンの無駄遣い」という避けて通れない宿命があります。これを回避するために「1ターンに2回行動しレイズ→ケアルを立て続けにかける」をやろうとすると「そいつ今死んでるからケアルかけられねーから!」と拒否されるという。せっかくターンを蓄積して一気に行動できるというシステムが何の役にも立たない。

この改善点の羅列を見ているだけで初版を買って遊んだ人がストレスで胃を痛めていないことを祈るばかりです。

 

で、先日その「完全版・廉価版・続編体験版(笑)」がBOOK OFFで中古で3000円台になっていたので、そろそろアリかなと思って買ってみたんですが、いやー面白い(華麗な掌返し ファミコンスーファミ辺りのFFが好きな人を狙い打つかのような世界観とストーリー、それでいてぬるま湯過ぎないそこそこの難易度、そして何よりRevo手がける数々の楽曲による素晴らしい演出。 中でも予想を遥かに上回って素晴らしいのがサウンドで、驚くほどゲームにマッチしており、かつキャッチーですんなり耳に入ってくる上に頭に残ります。自分がそれなりにSound Horizonが好きで、氏のJ-RPGに対する思い入れ的な所も知っているゆえに、多少の贔屓目はあるかもしれませんが。

トータルとしては本当によく出来てるだけに、初版を遊んだ人が概ね賞賛していた気持ちはわかった気がしました。 フォーザシークウェルは今のところ目立った粗も見当たらず本当に手放しで面白いとしか言いようが無いので、今後3DSRPGを~という人にはコレ!と太鼓判を押すつもりでいます。今のところは。

反面、「こういうトコダメだったから作りなおしたわ~。ついでに続編の要素も入れといたから皆もっかい買ってくれよな!続編のために!」などという開発側の姿勢には、なんというかウンザリさせられます。そんな人達には一発でこのクオリティにするのは無理だよね…うん…。 ちなみに公式サイトには発売前には「BRAVELY DEFAULTを遊んだことがない人用のツアー」が準備中となっていたはずが、結局発売後も一向に公開されず、そのまま闇に葬られました。 今では「遊んだことがある人向けのツアー」だけが公開されているのみで、ユーザーにモノ売る気があるとは思えないその所業、○ソエニと呼ばれる由縁が垣間見えて、実に趣き深いですね。

そして今公式サイト見たらスクエニの廉価版シリーズであるアルティメットヒッツの仲間入りだそうで8/7から2500円になるとな…。タイミング悪い。1000円の差くらい良いんですけど何か損した気分。 しかし一週間の通勤で持ち歩いてもすれ違い通信でウチのノルエンデ村にやってきた人わずか6人なんですが。本当にアルティメットにヒットしているのか。

lightningsan

 

何だかんだと悪辣に書きましたが、それでもただの着せ替えギャグゲーになってしまった某ファンタジーとは違い、古き良きスクウェアRPGを遊んでいるような充実感に満ちあふれています。

まだ3章の途中ですがガッツリ楽しめそうです。 初版発売後に散々色んな人が話しているのが目耳に入ってきてしまったのでもう何となくオチはわかっているんですが、それでもワクワクしながら遊べるのは出来の良さ故でしょう。

 

7/17 追記 セカンドインプレッションを書きました。ネタバレ注意!