ブレイブリーデフォルトフォーザシークウェル総評

ホントは

3DS『ブレイブリーデフォルトフォーザ・シークウェル』100の落第点総まとめ！

とか書こうかなとも考えたのだけど、もはやダメな所は書いてもより残念になるだけなので、素晴らしかったところをベタ褒めする記事をもって強引に総評とします。 8月には廉価版も出るので買う方もいるかもしれませんが、過度の期待は禁物とだけ忠告申し上げておきます。

そんなブレイブリーデフォルトフォーザシークウェルの素晴らしかった点、それは

「音楽」

総じて述べるならばこの１点に尽きます。前の記事でゲーム自体についてはボロクソ書いたものの、サウンドトラックはヘビーローテーションしてます。後述するLinked Horizonのアルバム「ルクセンダルク大紀行」を聴くと、「もしかしてブレイブリーデフォルトは神ゲーだったのでは？？」という錯覚に陥るレベル（笑）。

多少の贔屓目はありますが、ゲーム自体は「まあこんなもんか」でとりあえず納得しておいて、 世界観を踏まえた上で曲を聴くのが本番と言っても過言ではない！

ルクセンダルク大紀行

原曲全部入りのサウンドトラックも勿論良いんですが圧倒的にオススメなのがこちら。

「ルクセンダルク小紀行」、「ルクセンダルク大紀行」には、主にゲーム“BRAVELY DEFAULT”内で使用される楽曲を以下の【3つのパターン】で再構築したものが収録されている。（1）楽曲の尺を長くし、更に展開させた［Long Version］（2）器楽曲を“歌曲”にアレンジすると共に、更に展開させた［Vocalized Version］（3）オリジナル楽曲を元に、異なる楽器アレンジを施した [Piano Solo（その他楽器）Version] LinkedHorizon Releaseページより引用

このうちの何が素晴らしいかって（2）のVocalized Version。主だったところでは、ブレイブリーデフォルト内に登場する国のBGMをボーカライズしメドレーにしたものや、各キャラクターの必殺技発動時に流れるBGMをボーカライズ＆ロングバージョンにしたものがあるんですが、これらが珠玉の一言に尽きます。ゲーム内の設定が余すところなく反映されていて、キャラクターについては作中での成長の様までガッツリ踏み込んだ歌詞となっており、まさに物語音楽作者の本領発揮といったところ。

歌詞の詰め込みが少々強引なところがあったり、Revo自身が歌ってる楽曲は当楽曲中の「君じゃない」という歌詞がなんだかブーメランな感ありますがそれはそれとして（笑）。

FFにしろドラクエにしろ、自分がゲーム音楽を聴いて想起させられるものというのは往々にして「プレーして楽しかった思い出の追体験」であることが多く、「ゲーム自体の思い出はイマイチでも、ゲーム内の世界観から派生した曲が素晴らしすぎて微妙な思い出などどうでもよくなる」というのは、純粋にスゴイ。アニメでは「キャラクターソング」として声優がそれぞれのキャラについて歌う曲が別売で云々～ってのはワンサカありますが、ゲームことさらRPGにおいて、世界観やキャラクターに対してここまで強いこだわりの込められた楽曲群は、なかなかお目にかかれるものではないと思います。FF4の「月の明り」がボーカライズされて、曲名も「愛のテーマ」に変わって…とか後発でそのような試みがされたものというのはいくつか思い当たる節もあるものの、最初からすべて楽曲に落としこんで表現しきる！という気概で作られた作品は少ないでしょう。多少大げさかもしれませんが、そういう点ではJ-RPGの黄金時代を築き上げた巨匠達に肩を並べるどころか超えている部分も大いにあると言ってもいいんじゃないかな。

そんなわけで、ゲームとしてはホントーーーーーに微妙なんだけど、その世界観ありきで作られる音楽は言うことなしで素晴らしいので、自分と同様「頑張ってゲームをやりきった後で曲を楽しむ」と後味サッパリで終われて良いですよ。なんかゲームがオマケみたいになってしまってますが。

しかし、音楽だけは本当に素晴らしいRPGってちょっと前にもやった記憶があるような無いような…。 F…F…13……???ｳｯ! 頭が…!

以下オマケでサウンドトラックの好きな曲抜粋。ネタバレを含むため折りたたみで。