カクゼツ

一般大衆からは隔絶された面倒オタクの独り言。基本的にゲームのことばっかです。

ボードゲーム紹介:王宮のささやき

手番が不規則、ライトなように見えて意外と奥深いカードゲーム。

王宮のささやき

ゲーム概要

・赤・青・黄・緑・紫の5色から各プレイヤーの色を決定 ・各色のカード7種セットを人数分に加え灰色のカード14枚(各2種)の、7n+14枚のカードが全数となる ・最初の手札は6枚 ・出したカードの色を持つプレイヤーが次の手番となる ・灰のカードの場合は場のカードの枚数が一番少ない人の手番となる ・一番少ない人が2人以上いる場合はカードを出した人が選択する(自分が含まれる場合は自分でも良い) ・同じ種類のカードを2枚場に出したプレイヤーは「王宮のささやき」を引き起こしバースト、そのラウンドの敗者となり他のプレイヤーに1点 ・異なる6種類のカードを場に出したプレイヤーはそのラウンドの勝者となり、そのプレイヤーだけに得点(3人プレーなら1点、4人以上なら2点) ・全7種類のうち6種類のカードは出した時に必ず使用することになる能力がある ・会計士:手札を全て他のプレイヤーに見せる ・メイド:手札から1枚捨て、1枚山札から補充する ・執事:出した執事以外の自分の場のカード1枚を他のプレイヤーの場のカードと交換する(ただし王宮のささやきを引き起こすような交換は不可) ・衛兵:出した衛兵以外の自分の場のカード1枚を手札に戻す ・魔法使い:手札から1枚以上のカードを選び、他のプレイヤーの手札と交換する(枚数が同一となる交換に限る) ・道化師:効果なし ・将軍:国王カードを1枚めくる ・国王カードは6種類、会計士・メイド・執事・衛兵・魔法使いの5種の「沈黙」(出されても効果が発揮されない)と道化師の「禁止」(出したらそのラウンドの敗者となる) ・国王カードの効果は場に表になっている状態でラウンドを跨いで持続する ・数ラウンド繰り返し、3人なら6点、4人なら5点、5人なら4点を獲得したプレイヤーが勝利 ・同点の場合、場にカードを出した枚数が多いプレイヤーが勝利(最終ラウンドだけもしくは全ラウンドの累計枚数どちらかの選択ルール)

決して順番通りに手番が回ってくるわけではない不規則性、カードの引き、誰がどの種類のカードを持っているか・誰が誰に手番を回せるカードを持っているかの読み合いといった要素が複雑に絡み合い、ライトなルールながらディープな心理戦が展開される。 5種類まで場に出してあと1枚で一人勝ち!と思いきや執事や魔法使いを出されて、カードを交換されてバーストを押し付けられるとか、魔法使いで複数枚交換して同じカードを大量に押し付け合うとか、なかなか思うようにいかない。

王宮のささやき2

世界観的な所は、「王宮に不平が渦巻く中色んな人が結託して陰謀を企ててるけど、同じ地位の者同士が結託するのはアカンで(要約)」という説得力もクソもないというかそもそも意味がよくわからんゴリ押し背景なんですが、それはさておきこのケモナー御用達と言わんばかりの動物を模したデザインはいい味出してます。さりげなく色ごとの紋章がアルファベットの形を意識してるのもいい。

超軽量級のゲームかと思いきや、長考になりがちなので意外と時間がかかります。4人で45分とかそれくらい。 他とはひと味ちがう心理戦カードゲームとしてコストパフォーマンス良い。2000円程度。

補足

敗者が1人、他が勝者という構成になるためなかなか得点差がつきづらく、他の人のバースト待ちで消極的なプレーに落ち着いてしまうことも多いように感じます。 そこで考えたのが以下の得点配分。

勝利条件 3人:9点 4人:8点 5人:7点 王宮のささやき発生(バースト)時 場に出しているカード枚数が最も多いプレイヤー:2点 他のプレイヤー:1点 6種配置達成時 達成プレイヤー:3点 他プレイヤー:0点

これならより積極的に場にカードを出すことによりアドバンテージが生まれる=カード配牌の良さが得点に繋がりうるので、バランス良くなりそうな気がします。(執筆時点でまだ試してはいない) 勝利条件は倍にしてしまうと長引くのを考慮してこれくらいかな?というくらいの数値で。 得点カードは6点までしかないので、7点以降は逆さにして使うのが手軽か。 やってみたら感想を追記予定。