カクゼツ

一般大衆からは隔絶された面倒オタクの独り言。基本的にゲームのことばっかです。

ブレイブリーデフォルト セカンドインプレッション

クリア後のネタバレを多分に含みますのでご注意ください。

まだ最後までやりきったわけじゃないので途中経過になるんですが、先の記事で書いた期待は徐々に薄れていってしまい、今では作業ゲーにしか思えずウンザリしてます。

ブレイブリーデフォルト、一言で表すなら「ガム」のようなRPGでした。途中から急激に味が無くなってあとは噛み続けるだけという作業。FFのような古き良きRPGっぽさも、バランスの取れてそれでいて少し難し目の手応えある難易度も、最初の十数時間だけ。

ブレイブリーデフォルトがスルメのような味わい深いゲームになれない3つのワケ。

1.終盤での戦闘バランスの崩壊

とにかくモンクの防御無視攻撃「点穴」と、導師のアビリティ全般が強すぎる。バランスブレイカー。 モンクの攻撃は序盤から育てていれば確実に4章前後で習得出来るものであるにも関わらず、以後エンディングに至るまでもうそれしか使わないというレベル。終盤ではボスのHPが80000といったところに対して、2ターンに1回5000~6000ダメージを叩き出せてしまう。(クリティカルならほぼ9999確定) 導師のアビリティは、複数ターン分のポイントを使って4ターンの間全属性無効化、5ターンの間状態異常無効化など、使用条件が緩い割に効果があまりに強力過ぎるものばかり。(驚くことにこれでもフォーザシークウェルで一部条件が厳しくなっているらしい) また、物理攻撃を犠牲にして白魔法強化というアビリティを装備していればケアルで全員全快も不可能じゃないというヌルさ。 導師のアビリティで守りを固めつつ点穴をぶっ放す、という行動を繰り返す単純作業で大体のボス戦は数分で終了。もはや作業。

2.キャラの態度が二転三転、間抜けに踊るのをただ眺める苦痛

ネタバレ注意の注釈もしたことだし1つぶっちゃけた話を書くと、ストーリー終盤は、序盤から中盤まででやってきたことを並行世界で繰り返すという展開で、そんな中で物語の真相に迫る追加イベントも差し込まれ始め、主人公達は自分たちの行動に疑問を抱き始める。 にも関わらず追加イベント以外の大筋は1つ目の世界のコピペという驚きの手抜きっぷりのおかげで、追加イベントでは主人公たちが「自分たちの行動が間違っているかもしれない」と気付いたように見えたかと思えば、次の瞬間には一転コピペイベントが始まり「自分たちの行動こそが正しいんだ!!」と主張するという頭の痛くなる流れが何度も繰り広げられる。光の戦士ならぬイカレの戦士。そりゃ全テキスト差し替えとかは出来なかったのかもしれないけど、見るに耐えない酷さ。

3.「ブレイブリーデフォルト」とは何だったのか

自分たちの行動に疑問を抱き、それを勇敢に覆して初期化する」という、まさにブレイブリーデフォルトと言うに相応しい行動を取った時、物語は終章に突入します。しかしそこでラスボスを打ち破っても「俺黒幕じゃねーし!残念!」と言い残してそのままエンディングに突入。 じゃあ黒幕にはどうやったら会えるのよ?というと、ここからはあくまでも推測だが「ブレイブリーデフォルトしない」で延々と同じ作業を繰り返す必要があると読んでいる。 ラスボス曰く「自分で考えずに人の言いなりになる人間の扱いやすいことよ」などと何とも風刺の効いたセリフを吐きやがりますが、「結局言いなりになり続ける選択肢を選び続けなければこのゲームを全て遊び尽くせない」っていうのは開発側の身体を張った高度なギャグなのか。そのセリフ言わせたかっただけちゃうんかと。全体を俯瞰して意味とか考えなかったんでしょうかね。

 

普通のRPGは中盤から終盤にかけてで物語は盛り上がり、新しく出来る事も増え(例えば飛空艇が手に入るとか)、一気に進めたくなるもの。 「そういったゲームに対するアンチテーゼなのだろうか?」などともはやわけのわからない邪推をしてしまうほどに、終盤に差し掛かるにつれて一気に盛り下がるゲーム。それがブレイブリーデフォルト

これが「続編のためにたくさん改善して作りなおしたよ!」っていうゲームとか冗談きついぜ。 期待を裏切られた分だけ書き殴らずにはいられませんでした!

最後まで遊びきれたらまた総評でお会いしましょう。。。。